なにがオーバーサイズ?オーバーサイズタップについて解説!   
切削工具

なにがオーバーサイズ?オーバーサイズタップについて解説!

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ネジ穴

こんにちは、ドリル・エンドミルなど切削工具の再研磨を行っているツールリメイクです。

タップのカタログを見ていて、オーバータップという文字が気になったことありませんか?

タップには様々なサイズがあり、通常の規格よりも大きめに作られたタップのことを、オーバータップといいます。

今回は、オーバータップがどういう目的で使われるものなのかや、規格について詳しく解説してきます。

 

オーバータップとは?

 

オーバータップとは冒頭でもお伝えしたように、通常の規格よりも大きく作られたタップのことを指します。

オーバータップで加工を行った場合、当然、通常よりもねじ穴のサイズは大きくなってしまうもの。

大きくめねじが切られてしまうと、おねじと締結した場合に隙間ができ、ガタツキがでてしまうことになります。

なぜ、そのような大きなめねじを切る必要があるのかを見ていきましょう。

 

オーバータップの使用用途

 

オーバータップの使用用途は主に

・メッキを施すタップ穴への加工

・熱などの要因での嵌合悪化を防ぎたい場合

に使用されます。

 

メッキ加工を施すタップ穴への加工

オーバータップが利用される目的は、タップ加工を行った後の処理に理由があります。

タップ加工を施したあとに、メッキ加工を施す場合、メッキの膜厚がねじ山に乗ってきます。

通常規格のタップを使用して、メッキ加工をしてしまうと、メッキの膜厚によっては、おねじが入らないなどのトラブルが発生する可能も。

そこで、あらかじめオーバータップで、大きめなタップ加工を施しておいて、メッキ加工が施されると適切なタップ穴のサイズになるようにしているというわけです。

 

熱などの要因での嵌合悪化を防ぎたい場合

ステンレス同士を締結させる場合などにおいて、収縮や焼け付きなどが発生し、ねじが回せないというようなことが発生する場合も。

そのような場合は、オーバータップを施しておいて、おねじとめねじのクリアランスを大きくするというような対処がされることがあります。

メッキ加工の製品に対してオーバータップを施すよりも機会は少ないですが、このような使用のされ方もする場合があります。

 

オーバータップの規格と選び方について

 

オーバータップの規格は、タップメーカーやタップの呼び径によって異なります。

おおよそ20μm刻み程度で規格が用意されていることがほとんど。

オーバータップの選定方法は、メッキ加工を施す場合においては、メッキの膜厚の4倍にあたる大きさのオーバータップを選べば良いとされています。

メッキ厚が10μmであれば、+40μmのオーバータップをまず選んでみるのがいいでしょう。

 

オーバータップが必要となるメッキの種類

 

オーバータップが必要となる、代表的なメッキの種類は、下記のようなものが存在します。

 

・ドブ漬けメッキ

・ラスパート

・ダクロ

・ジオメット

・ディスゴ

 

これらのメッキも、それぞれ膜厚が大きく異なりますので、それぞれに対応したサイズのオーバータップを使用する一つようがあります。

 

メッキの傾向としては、膜厚が厚くなるようなメッキにオーバータップを施すので、主に屋外で使用される高耐食メッキなどにオーバータップが利用されることが主です。

オーバータップの使用に明確な基準は、あまり設けられておらず、各メーカーなどによって独自に基準を定めているというのが実情のようです。

メッキ加工をする業者とよく相談して、オーバータップを選定するというのがよりいいでしょう。

 

オーバータップサイズの特殊な呼び方

 

オーバータップのサイズは一般的にはμm(マイクロメートル)で呼ばれます。

しかし、日本では古くから呼ばれる呼び方もあり、「二厘太(にりんぶと)」と呼ばれたりもします。

厘は昔に使われていた尺貫法の単位で、1厘は1/100寸の長さです。

1寸は約30.3cmですので、1厘は約0.303mm=30μmとなります。

ですので、「二厘太」は約0.606mm=+約60μmのオーバータップを使用すればいいということになります。

もし、二厘太の名前が出たときは思い出してみてくださいね。

 

オーバータップ使用時は下穴径に注意

 

オーバータップを使用する場合は、下穴径が通常とわずかに異なる場合があります。

通常の下穴で加工していると、場合によっては下穴径が小さくなってしまい、タップ工具への負担がかかってしまう可能性も。

タップ工具へ負担がかかってしまうと、バリが発生してしまったり、工具の寿命が縮まってしまう可能性があります。

ですので、使用するオーバータップの規格表をしっかりと確認して、推奨される下穴を開けて加工するようにしてください。

 

オーバータップは選定に気をつけましょう

 

オーバータップの選定は、メッキの膜厚などによって変わってきます。

ですので、メッキ加工の膜厚を調べてから、オーバータップの購入をすべきでしょう。

メッキの膜厚のばらつきなども考えられるので、選定は難しいものになるかもしれません。

オーバータップでの加工をすることになったら、この記事のことを思い出していただければ幸いです。

 

加工でお困りの際は切削工具再研磨・製造のツールリメイクまでお問い合わせ頂ければ加工のアドバイスも致します。

ツールリメイクではタップの再研磨はもちろんのこと、タップのレンタルサービスも行っております。

詳しくは、下記の「現場を変える、切削工具レンタルサービス。」をご覧ください。

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現場を変える、切削工具レンタルサービス。

ツールリメイクでは、これまで切削工具を使う現場で起こっていた「ちょっとだけ、すぐに使いたい!」という課題を解決すべく、切削工具のレンタルサービス「カシコ」を開始致しました。「カシコ」という名前は「貸し工具」と「賢い」に由来し、成果を上げている数多くの現場で使用され始めております。

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