こんにちは、ドリル・エンドミルなど切削工具の再研磨をしているツールリメイクです。
「歯車がうるさい」そう思ったら、どうしますか?
そのまま放っておくと、もしかしたら機械の故障の原因になってしまうかもしれません。
機械を安全に運用していくためにも、歯車の騒音や異音が気になったらチェックしたい6つの項目について紹介していきましょう。
歯車の騒音・異音の原因は複雑
歯車の騒音・異音は、様々な要因によって引き起こされます。
騒音や異音は、すぐに解決できる場合もあれば、原因がよく分からないという場合も珍しくありません。
歯車の騒音や異音が気になった時は、原因と思われる部分を一つ一つチェックしていくことが大切です。
歯車の騒音・異音が気になったときにチェックしたい項目
歯車の騒音・騒音が気になった時にチェックしていきたい項目について紹介していきましょう。
- 歯車の打痕・キズ
- 適切なバックラッシ
- 歯車の歯面粗さ
- 歯車の噛み合い率
- モジュールの大きさ
- 歯車ケースの剛性
騒音・異音が気になったら、まずこれらの項目をチェックしてみることをおすすめします。
歯車の打痕・キズ
歯車を動作させていて、定期的な周期で異音がなる場合、歯車の歯面についた打痕やキズが原因の場合があります。
機械の組み立てをしてすぐの場合はもともと歯車にキズが入っていたという可能性もありますし、長期的に使用していた歯車に異音が出た場合は歯車に異物挟まって打痕が入ってしまったという可能性も。
定期的な異音がなる場合は、歯車に打痕やキズがないかチェックしてみましょう。
適切なバックラッシ
バックラッシは小さすぎても大きすぎても騒音の原因となります。
バックラッシュは、歯車と歯車の間に意図的に設ける隙間のことで、このバックラッシが大きいと隙間で歯車が暴れてしまい、たたき音が鳴ってしまいます。
反対に、バックラッシが小さすぎると、歯車同士が擦れ合い騒音が発生してしまう場合も。加えて、バックラッシが小さすぎる場合は、潤滑油の浸透性も悪くなってしまう場合があり、潤滑性が落ちて騒音になる場合もでてきます。
バックラッシに関してはこちらの記事で詳しく紹介していますので参考にしてみてください。
歯車の歯面粗さ
歯車の歯面の粗さも騒音に大きく影響してきます。
歯車の歯面の面粗度が粗いと、滑らかに歯車が動作せず騒音となってしまいかねません。
面粗さが明らかに粗い場合は、研磨やラッピングが施されているものに変更すれば解決する場合があります。
また、歯車はしばらく動作させることで表面が滑らかになるので、新しく組み付けた歯車であれば、歯車が馴染むまで様子を見てみるという手もあります。
歯車の噛み合い率
歯車は、同時に噛み合う歯の数や面積が増えると騒音が少なくなります。
歯車の噛み合い率を高めるには
- 高歯にする
- はすば歯車・やまば歯車にする
などといった対策が考えられます。
モジュールの大きさ
同じ歯車の大きさの場合、モジュールが大きなものよりも小さなもののほうが騒音は小さくなります。
モジュールは歯の大きさを決める値で、歯面強度に大きく関わります。強度の関係でモジュールを小さくできない場合がありますが、強度に余裕がある場合は、モジュールの小さな歯車に変更してみるといいかもしれません。
歯車ケースの剛性
歯車のケースや軸の剛性が低いと、ケースや軸が歪んでしまって騒音となってしまいます。
ケースや軸が歪むと歯車同士のピッチが適切でなくなり、歯当たりが悪くなってしまうのです。
歯車に掛かる力が弱い場合はあまり気にする必要はありませんが、力が強い場合はケースや軸の剛性不足も視野に入れておいたほうがいいでしょう。
歯車の騒音や異音が気になったら早めの対処を
歯車の騒音や異音は原因も様々ありなかなか対処するのは対処が面倒です。
しかし、放っておくと歯車が焼け付いてしまったり、摩耗してしまったりとあまりいいことはありません。
もし、歯車の騒音や異音が気になったら今回紹介した6つの項目をチェックしてみてくださいね。
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