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切削工具

ドリルを使うなら知っておきたい、ドリルの各部と働き

こんにちは、ドリル・エンドミルなど切削工具の再研磨を行っているツールリメイクです。

ドリルを構成している各部の名称をご存知でしょうか?

ドリルの形状には、それぞれ名前がついていて、各部がそれぞれ重要な機能を持っています。

そのため、ドリルの形状やその働きについて理解していれば、うまく切削ができないときに原因を追求することが可能です。

今回は、ドリルの各部の名称とその働きについて紹介していきます。

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ソリッドドリルの各部名称と働き

 

今回は、ソリッドドリルを中心とした各部の名称と働きについて解説していきます。

チップ交換式ドリルなどとは構成に違う部分がありますので注意。

全体の構成についてまずは見てみましょう。

今回は、特に重要な部分に関して詳しく解説していきます。

 

全長

全長はドリルを構成する部位の長さすべて含むものです。

 

シャンク

シャンクは、ドリルを機械や工具のチャックなどに取り付ける際に挟み込む部位のことです。

この部分になストレートシャンクや、テーパーシャンクといった規格があり、取り付ける機械と規格を合わせる必要があります。

 

ボディ

全長からシャンクの長さを差し引いた部分をボディといいます。

 

溝長

溝長はボディの中でも、溝が入っている部分のことを指します。

この溝長の長さがドリルで加工できる深さの限界です。

溝長よりも深い穴を加工しようとすると、中で切り屑が詰まってしまい、ドリルが被削材に喰らい込んでしまいます。

 

リード角

リード角は、溝のねじれ具合を指します。

溝のねじれ具合で、後述のすくい面などの角度が変わってきます。

そのため、リード角はドリルの性能に大きく影響するものです。

 

リード角が大きい(ねじれが強い)と刃先が鋭くなり、切れ味は向上します。

しかし、刃先の剛性が落ちてしまい、刃先はもろくなるため、リード角の大きいものは、柔らかいアルミや銅などの非鉄金属によく使用されます。

 

反対に、リード角の小さいもの(ねじれが弱い)は刃先は鈍くなりますが、刃先の剛性に優れるため、硬い金属の切削に向いています。

そのため、鋼鉄やステンレスなどの硬い金属にはリード角の小さいものが用いられることがほとんどです。

 

先端角

ドリルの先端部分の角度を先端角と呼びます。

リード角と同じく、角度によって刃先の剛性などが変わってきますので、使い分けが必要です。

 

先端角が小さいと、刃先が薄くなり切れ味が鋭くなります。

しかし、刃先はもろくなってしまうため、90°などの鋭角なドリルは柔らかい金属に使用されることがほとんどです。

 

反対に、先端角の大きいものは刃先の剛性に優れるため、先端角が140°などの鈍角なドリルは、鋼鉄やステンレスといった硬い金属に使用されます。

 

また、超硬などの硬い素材のドリルは、靭性が低く、かけやすくもあります。

そのため、超硬ドリルは先端角が鈍角なものがほとんどです。

 

切れ刃

切れ刃は、その名の通り材料を切削していく部分になります。

切れ刃は、すくい面と逃げ面から構成され、すくい面と逃げ面の角度によって大きくドリルの性能が変わってくるものです。

 

すくい面

すくい面は切削した切り屑を、すくって溝へと送り出す役割を持っています。

すくい面の角度をすくい角と呼び、すくい角は基本的にはリード角の大きさによって決まります。

 

逃げ面

逃げ面は、被削材が切削された面に触れる箇所です。

そのため、あまり切削の性能に影響がないように思いますが、実際には加工時の摩擦抵抗などに大きな影響を及ぼします。

逃げ面の角度は、逃げ角と呼ばれ、逃げ角が小さいと刃先は鈍くなりますが、刃先が欠けにくくなります。

ですが、あまりに逃げ角が小さいと摩擦で熱や抵抗が発生するでしょう。

 

一方で、逃げ角が大きい場合は、刃先が鋭くなり切削抵抗なども小さくなりますが、刃先がもろくなっていまい欠けやチッピングなどが発生しやすくなります。

 

チゼルエッジ

チゼルエッジは、左右の逃げ面の間に発生するエッジのことです。

このチゼルエッジは、切削能力がなく、ドリルの先端がぶれたり抵抗の原因になったりもします。

このことから、チゼルエッジを小さくするために、シンニング加工というものが施されることも。

一般的には、スターティングドリルやセンタードリルで、このチゼルエッジをかわせる程度の下穴を開けてからドリルでの穴あけ加工を行います。

 

マージン

ドリルの外周に縁取りをしている部分をマージンと呼びます。

マージンがあることによって、ドリルの直進性がまします。

マージン幅が太ければ太いほど、直進性や穴の真円度が向上しますが、摩擦などが発生しやすくもなり、工具の寿命が伸びません。

一般的には、ドリルの外径の5~10%程度のマージン幅が適切とされています。

 

ドリルの購入は用途によって使い分けよう

 

ここまで、ドリルの主な部位の名称や働きについて解説してきました。

ドリルの各部の働きについて知っていると、カタログを見て最適なドリルを選ぶことができるようになります。

ですので、本日紹介した内容をしっかり理解しておけば、ドリルの購入に失敗したということが少なくなるでしょう。

まだまだ、細かい部分の名称や働きもあるので、興味がわいた方はぜひ調べてみてくださいね。

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ドリルの再研磨はツールリメイクにおまかせ

ツールリメイクでは、再研磨を専門にしており、お持ちの工具にピッタリの再研磨方法をご提案することが可能です。

ですので、ドリルだけでなく様々な工具を再研磨可能ですので、刃物の切れ味で困っているのであれば、ぜひ一度ご相談くださいね。

 

ツールリメイクではドリルの再研磨はもちろんのこと、ドリルのレンタルサービスも行っております。

詳しくは、下記の「現場を変える、切削工具レンタルサービス。」をご覧ください。

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