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【エンドミル】なぜチッピングしてしまうの!?対処法を公開

こんにちは、ドリル・エンドミルなど切削工具の再研磨をしているツールリメイクです。

エンドミルで加工をしていて、何度試してもすぐにチッピングしてしまったこと経験したことはありませんか?

 

チッピングの原因は様々ですが、改善しなければ費用と時間を使ってしまいますよね。

今回は、エンドミルがチッピングしてしまう原因と具体的な対処方法を紹介します。

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チッピングとは

エンドミルのチッピングは、刃先が徐々に磨耗してくる「フランク磨耗」とは違い、先端が欠ける状態を指します。

 

チッピングが起こってしまうと、正常な切削ができなくなってしまい、放っておくと工具が折れてしまったりする場合もあります。

チッピングが起こった場合は、すぐにそのエンドミルの使用をやめたほうがいいでしょう。

 

チッピングの原因は様々あり、何が原因なのか突き止めてしまわないと、何度も繰り返しかねません。

 

エンドミルのチッピングの原因

エンドミルのチッピングの原因は多岐に渡ります。

ですが、根本的な問題を解決しない限り、再発する可能性が高いです。

ですので、下記の要因に当てはまらないかどうかを一つ一つ確認するようにしてください。

 

送り速度が大きい

チッピングの大きな要因は、エンドミルの送り速度が早いことです。

エンドミルの送り速度は、切込み深さや切込み幅などによっても適正な範囲が変わってきます。

材質によっては、メーカーの推奨条件よりも、大幅に送り速度を落とさなければならない場合もあるでしょう。

チッピングが起こった場合は、まず送り速度を再確認してください。

 

切削速度が速すぎる

切削速度が早い可能性があります。

エンドミルの材質やコーティングの有無、被削材の材質でおおよその切削速度は決まってきます。

ですので、現在の切削速度がどの程度なのか計算して確認してみるようにしてください。

一度切削速度を落として様子をみるのも一つの方法です。

 

エンドミルの刃先が弱い

エンドミルの刃先が薄いものは、チッピングしやすい傾向にあります。

刃先の薄いエンドミルは

・ねじれが強いエンドミル

・逃げ角が強いエンドミル

・シャープコーナーのエンドミル

などが当てはまります。

ねじれが強いエンドミルは基本的には、アルミや銅などの柔らかい金属の加工に適しているので、ステンレスなどの硬い金属に使用しているのであれば、ラジアスエンドミルなどのコーナーにRがついている工具に交換したほうがいいでしょう。

 

ホルダの剛性が弱い

古い機械によくあることですが、ホルダや機械自体の剛性が足りず、工具の先端がビビっている可能性もあります。

先端がビビってしまうと、工具の先端が欠けることも。

古い機械を使っているのであれば、機械にガタが出ていないかチェックしておきましょう。

 

エンドミルのチッピングが出た際の具体的な対策

エンドミルがチッピングする原因について見てきましたが、ここからはチッピングがどうしても収まらない場合の対処法について紹介していきます。

 

加工条件を下げる

まず、一番最初に試したいのが加工条件を下げるというところです。

エンドミルの回転数と送り速度を下げて、しばらく様子をみるのが良いでしょう。

メーカーカタログの推奨数値は、あくまでも最適な条件下の元での数値です。

実際に加工する際には、機械やワークの状態などが複雑に絡みあって影響します。

そのため、万全な状態ではないことが多く、カタログ数値よりも大幅に加工条件を下げなければならないことが多々あります。

思い切って、6割程度の条件から様子を見つつ調整していってもいいでしょう。

 

コーナーR付きのエンドミルを使用する

エンドミルの刃先が、シャープコーナーのものを使用しているのであれば、一度コーナーRの付いたラジアスエンドミルを使用してみるのもいい選択です。

ワークがスレンレスやチタンの場合は、強めのコーナーRのエンドミルを使用したほうがチッピングを抑制できます。

加工条件を下げてもあまり改善できないのであれば、ラジアスエンドミルを使用してみましょう。

 

ギャッシュ付きのエンドミルを使用する

ラジアスエンドミルを使う他に、ギャッシュ付きのエンドミルを使用する方法もあります。

ギャッシュは、すくい角の先端角度を浅くする加工のことです。

ギャッシュを施すとすくい角が鈍角になり、刃先の強度が増します。

ただし、ギャッシュを施すと、コーナーがピンカドではなくなるため、ピンカドが必要であれば、別のエンドミルで仕上げの必要がでてくるので注意が必要です。

 

チッピングしたら早期に工具の交換を

エンドミルがチッピングしたまま使い続けてしまうと、最悪工具が折れてしまうかもしれません。

ですので、チッピングしているのを発見したら、すぐに使用をやめて工具を交換しましょう。

その上で、今回紹介したチッピングの対処法を試してみてくださいね。

加工効率と安定性の両立は難しいものですが、少しづつ改善を重ねていけば、いい条件に巡り会えるはずです。

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エンドミルの再研磨はツールリメイクにおまかせ

ツールリメイクでは、再研磨を専門にしており、お持ちの工具にピッタリの再研磨方法をご提案することが可能です。

ですので、エンドミルだけでなく様々な工具を再研磨可能ですので、刃物の切れ味で困っているのであれば、ぜひ一度ご相談くださいね。

 

ツールリメイクではスクエアエンドミルの再研磨はもちろんのこと、ドリルやエンドミルのレンタルサービスも行っております。

詳しくは、下記の「現場を変える、切削工具レンタルサービス。」をご覧ください。

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