こんにちは、ドリル・エンドミルなど切削工具の再研磨をしているツールリメイクです。
マシニングセンタで時々でてくるA軸やB軸といった言葉がでてきますよね。
「X軸やY軸はわかるけど、AやBの軸ってどんな軸?」
といった方に向けて、マシニングセンタの付加軸について解説していきましょう。
これまで3軸のマシニングセンタしか扱ったことがないという方は要チェックです。
マシニングセンタの基本軸と付加軸
マシニングセンタの基本軸はX軸、Y軸、Z軸の3つです。
Z軸:工具の回転軸方向に可動する軸
X軸:Z軸に対して左右方向に可動する軸
Y軸:Z軸に対して奥行き方向に可動する軸
これらの3つが基本軸と呼ばれ、最も基本的なマシニングセンタに備えられる軸となっています。
また、Z軸が垂直なものを「立形マシニングセンタ」、Z軸が水平なものを「横形マシニングセンタ」と呼びます。
これらの3つに加えて取り付けられるのが付加軸とも呼ばれる回転軸です。
付加軸を備えている場合、3軸のマシニングセンタに比べてより自由度の高い加工ができます。
付加軸の種類
付加軸は、回転する軸の方向によって区別されています。
A軸:X軸を中心に回転する軸
B軸:Y軸を中心に回転する軸
C軸:Z軸を中心に回転する軸
A軸やB軸は、工具側に備えられる場合とテーブル側に備えられる場合があり、それぞれでメリット・デメリットが異なります。
C軸は、テーブル側に備えられる場合がほとんどで、A軸やB軸と組み合わせることで自由度の高い加工ができるようになります。
4軸や5軸のマシニングセンタでは加工の自由度が段違い
最も一般的な3軸のマシニングセンタでは、固定した材料の上面からしか加工することができず、横方向から穴をあけるなどの加工はできません。
しかし、A軸やB軸といった回転軸を備えていれば、材料の前後方向、もしくは左右方向からの加工もできるようになります。このような4つの回転軸を備えたマシニングセンタを4軸マシニングセンタや4軸加工機などと呼びます。
そこへさらにC軸が備えられることで、上面、前後左右の5方向から加工ができるようになります。
このようなマシニングセンタを5軸マシニングセンタや5軸加工機と呼びます。
5軸加工機ともなると、加工の自由度は段違いとなり、タービンのような複雑な三次元形状であっても1回のチャッキングで加工ができてしまいます。
軸が増えるごとにマシニングセンタの価格が高くなってしまうというデメリットはありますが、それを多軸を備えたマシニングセンタは、あらゆる加工の手間を削減してくれるのでコストに見合うメリットを発揮してくれるでしょう。
多軸のマシニングセンタを使いこなすにはCAMが必須
多軸のマシニングセンタを使用する場合、CAM((Computer Aided Manufacturing)を使ってNCプログラムを作成していかなければなりません。
4軸や5軸のマシニングセンタを使用する場合、3軸のマシニングセンタよりもNCプログラムは複雑になってきます。
特に3次元的な曲線を描く加工を必要とする場合、人間がNCプログラムを入力するというのは、ほとんど不可能と言っていいほど。
そのため、パソコンを使って3DモデルからNCプログラムを作成するCAMソフトを使用する必要があります。
多軸のマシニングセンタとCAMはセットで導入する必要があるというのは頭に入れておいたほうがいいでしょう。
多軸マシニングセンタは一般的になりつつある
テクノロジーの進歩により、CAMソフトなどがどんどんと扱いやすい時代となってきました。
その進歩のおかげで、これまでNCプログラムを作成したことがない人であっても、多軸のマシニングセンタを扱える時代はもうそこまで来ていると言ってもいいほどです。
A軸、B軸、C軸などを備えたマシニングセンタがスタンダードになるのは時間の問題と言ってもいいかもしれません。
時代遅れにならないためにも、今回紹介した付加軸の種類はしっかりと頭に入れておいてくださいね。
ドリル・エンドミルの再研磨はツールリメイクにおまかせ
ツールリメイクでは、再研磨を専門にしており、お持ちの工具にピッタリの再研磨方法をご提案することが可能です。
ですので、ドリルやエンドミルだけでなく様々な工具を再研磨可能ですので、刃物の切れ味で困っているのであれば、ぜひ一度ご相談くださいね。
ツールリメイクでは再研磨はもちろんのこと、ドリルやエンドミルのレンタルサービスも行っております。
詳しくは、下記の「現場を変える、切削工具レンタルサービス。」をご覧ください。