超硬ドリル

加工技術

ドリルの加工条件を見直して加工効率UP!

こんにちは、ドリル・エンドミルなど切削工具の再研磨を行っているツールリメイクです。

 

「ドリルの加工条件がイマイチだなぁ」と感じたときにどうやって加工条件を調整しますか?

闇雲に加工条件を調整すると、最悪工具を破損してしまうかもしれません。

 

そんなときに役に立つのが、切粉(切り屑)をみて判断する方法です。

今回は切り屑をみてドリルの加工条件を調整する方法を紹介していきます。

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ドリルの加工条件が悪いと工具の寿命が短くなる

 

ドリルに限らずですが、加工条件が悪いと工具の寿命が落ちてしまいます。

 

ですので、工具に負荷がかからないように、ドリルの回転数や送りを調整しますが、適切な加工条件は、その時その時の加工している機械やワークの固定方法、工具の長さなど様々な条件で変わってくるものです。

 

ドリルのメーカーカタログには基本的に加工条件表が載っていますが、これらはベストな条件下で導き出された加工条件ですので、実際に行う加工ではもう少し切削条件を下げてみたりするような工夫が必要になってきます。

 

工具寿命を延ばして、安定的な加工を行うためにも加工条件の調整は必須です。

 

切り屑を見て加工条件を調整しよう

 

では、加工条件はどのように調整していくのがいいのかというと、切り屑を見て判断するのが一番の基本です。

 

切り屑の状態を見れば、適切に切削が行われているのかがよくわかり、また調整する方向性もある程度見えてきます。

 

どのように加工条件を調整していいのかわからないという場合は、一度被削材を削ってみたあとに切り屑を見て判断してみましょう。

 

いい切り屑とは

ドリルでの穴あけ加工でよいとされている切り屑は、適度に短く切れたものです。

 

短く切れた切り屑は、加工時にドリルの溝に詰まりにくく、安定した加工が可能。

 

ですが、短く切れるというのは被削材の延性などにもよるため、長くつながったものすべてが悪いというわけではありません。

 

ドリルの切り屑が、長く繋がりすぎてしまうとドリルに巻き付いてしまったりしてしまうことがあります。

ドリルに巻き付いてしまうと、切削油などの供給を妨げたりする原因となるのでよくありません。

 

切り屑の状態別調整方法

ここからは、切り屑の状態ごとに分けて、対策方法を見ていきます。

対処方法が複数ある場合もあるので、いずれも試してみてもっともうまく解決したものを選択するのがいいでしょう。

 

切り屑が長く繋がり過ぎる

切り屑が長く繋がり過ぎると、ドリルに絡まってしまったりしてよくありません。

解決の方法を見ていきましょう。

 

送りを上げる

長くつながってしまう原因の一つに、送りが低く、切り屑が薄くなって柔軟性がある状態となり長くなってしまう場合も。

この場合は、送りをあげて切り屑の厚みを厚くすることで短く切れてくれる場合があります。

 

切削速度を上げる

切削速度を上げることで、切り屑が短く切れてくれる場合があります。

切削速度に余裕がありそうであれば、切削速度あげてみると解決する場合があるでしょう。

 

ステップを入れる

被削材が柔らかいなどの要因でどうしても、切り屑がつながってしまう場合は、ステップを入れるのも一つの手です。

ステップとは、ドリルを一定深さ削ったあとに、ドリルを一旦上へあげて、切り屑を排出する方法のことで、切り屑が溝に詰まってしまうような深穴加工の際に用いられます。

この方法であれば、強制的に切り屑を切ってしまうことができますので、どうしても対処が難しい場合は使ってみるといいでしょう。

 

切り屑が短く切れすぎる

切り屑が短く切れすぎると、ドリルの溝の内部に切り屑が詰まってしまったりしてよくありません。

針のような短い切り屑の場合は、加工条件を調整したほうがいいでしょう。

下記のような調整をして、適切な切り屑の長さに調整することをおすすめします。

 

送りを下げる

送り速度が高すぎる場合は、切り屑が短く切れてしまう傾向にあります。

送り値を下げることで解決する場合があります。

 

切削速度を下げる

切削速度が速すぎる場合は、刃先がしっかりと材料に食い込まずにビビってしまい、切り屑が短く切れてしまいがちです。

こういった場合は、切削速度を下げてみましょう。

 

切り屑が変色する

切り屑が変色している場合は、冷却が足りていません。

ドリルの刃が切れているうちは問題ありませんが、磨耗してくるとドリルの先端に熱が溜まって刃先が焼けてしまう可能性があります。

 

切削油を供給する

切り屑が変色する場合は、切削油がうまく供給されておらず、冷却が間に合っていない可能性があります。

切削油を供給していないのであれば供給するのはもちろん、供給している場合でも切削油がしっかりと供給されるようにクーラントホースの位置を調整するようにしましょう。

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刃先が磨耗していないかもチェックしよう

ここまで紹介した方法で加工条件を調整しても、どうしてもうまくいかないという場合は、ドリルの刃が磨耗していないかどうかもチェックしてみましょう。

刃先が磨耗してしまうと思うような切削ができません。

 

もし、磨耗しているようなら、新しいドリルと交換してから再度加工条件を調整してみてくださいね。

ツールリメイクでは摩耗したドリルの再研磨も行っているので、お気軽に相談してください。

 

ツールリメイクではドリルの再研磨はもちろんのこと、ドリルのレンタルサービスも行っております。

詳しくは、下記の「現場を変える、切削工具レンタルサービス。」をご覧ください。

 

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