タップ バリ

加工技術

どうにかして!!タップのバリ対策

こんにちは、ドリル・エンドミルなど切削工具の再研磨を行っているツールリメイクです。

タップ加工をしていると

「バリがすごくてバリ取りが大変!」

「以前と条件は変えていないのにバリがひどくなってきた」

なんてことありませんか?

今回は、タップのバリの原因と対処方法について紹介してきます。

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タップが摩耗していないかチェック

 

タップのバリが出た際に、最初に確認しておきたいのが、タップの刃先が摩耗していないかどうかです。

刃先が摩耗してしまうと、切削の際に材料がむしれるような形になってしまい、バリが発生してしまいます。

タップをしばらく使っていて、バリが出るようになったという場合はタップを新品に変えてみるか、再研磨をすることで改善する可能性が高いです。

タップが摩耗しているかどうかは、タップの刃先をよく見ると確認できます。

タップの刃先が摩耗していると、光が反射しやすくなり、刃先部分が鈍く光るのでよく見てみましょう。

 

下穴ドリルが摩耗していないかチェック

 

タップの摩耗だけでなく、下穴ドリルが摩耗しているかどうかでも、バリの発生具合は変わってきます。

下穴ドリルが摩耗していると、摩耗していない場合に比べ、切削に時間がかかります。

その場合、何度もドリルの刃が穴の壁面に当たることになり、被削材の表面が加工硬化します。

加工硬化すると、表面硬度が上がるため、材料が切れにくくなりむしれるような加工になってしまうでしょう。

ですので、下穴ドリルが摩耗している場合は、下穴ドリルを新品にするか再研磨することで、バリが改善される可能性があります。

 

切削油がしっかりかかっているかチェック

 

タップ加工は複雑な切削加工を行う加工です。

そのため、切削油がしっかりとかかっていなければ、切粉の排出がうまくいかず、タップの溝内に切粉がたまり切削に影響がでます。

ですので、切削油の供給がしっかりとされていない可能性があるのであれば、タップと下穴に切削油がかかるようにしてあげれば、バリを軽減できるでしょう。

また、切削油は水溶性のものよりも、非水溶性のもののほうがタップ加工には向いています。

ですので、水溶性の切削油を使っているのであれば、非水溶性に変えることでバリを軽減できることもあります。

 

タップが被削材に最適かチェック

 

バリがあまりにもひどい場合は、タップ工具の材質やコーティングが、被削材に適していない可能性もあります。

タップの材質やコーティングには、それぞれ適正があり、適正外のものを使用すると著しくパフォーマンスが落ちる場合も。

ですので、被削材がなになのかを確認して、現在使っているタップが、その被削材に最適なタップなのかを確認しましょう。

タップがどのような被削材に適しているのかは、メーカーのカタログに記載されているので、一度確認してみてください。

 

加工条件が間違っていないかチェック

 

加工条件が間違っているという可能性もあります。

バリがひどい場合の多くは、切削速度が早すぎるということです。

ですので、使用しているタップのカタログ数値を一度確認してみましょう。

カタログ数値はベストな環境で使用したときの最適値なので、カタログ値の6割ぐらいの切削速度からスタートして、徐々に加工速度を上げていくというのがいいでしょう。

 

切削速度の確認はもちろんですが、送りの数値や同期の設定も確認しておくべきです。

マシニングの場合は、回転速度に送りピッチを掛けることで、送り速度を算出しますが、小数点以下の微妙な誤差で刃物に負荷を与えてしまっている可能性もあります。

ですので、送り速度のチェックもしっかりとしておきましょう、

 

マシニングでバリがひどい場合は、フローティングタッパーなどを使用すると、前述の微妙な誤差や、下穴との芯ズレなども吸収してくれます。

どうしても加工が安定しないという場合はフローティングタッパーを利用するというのも一つの手でしょう。

 

下穴に先に面取りする

 

バリは多少発生しているが、ねじゲージでの検査は問題ないという場合は、先に面取りをしておくとバリの発生を抑制しやすいです。

スターティングドリルを使用して、先にタップ加工後に面取りをする深さまで加工をしておけば、バリが発生してもC面部分に出てくれるので、手を怪我するなどの心配はありません。

ですが、バリの発生がひどいという場合は、他の要因が無いかを確認したほうがいいでしょう。

あくまでもこの方法は、対処療法のようなものです。

 

バリの原因の多くは工具の摩耗

 

バリの原因の多くは工具の摩耗です。

タップ加工をしていてあれ、おかしいなというふうに感じたら、タップの刃先をよく見てみましょう。

タップに、再研磨が必要な時期の判別の仕方は、下記のとおりです。

 

①工具が損傷したとき

②加工後のねじの寸法精度が不合格になったとき

③加工後のねじの仕上面が悪くなったとき

④切削抵抗が大きくなったとき

⑤切削時のキシミ音が発生したとき

⑥切屑の形状が変化してきたとき

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上記のような状態になったら再研磨を検討してください。

ツールリメイクでは、工具に合わせた最適な方法で工具を再研磨可能。

再研磨でお困りの際は、ぜひツールリメイクにご相談ください。

 

ツールリメイクではタップの再研磨はもちろんのこと、タップのレンタルサービスも行っております。

詳しくは、下記の「現場を変える、切削工具レンタルサービス。」をご覧ください。

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