【エンドミル】刃数は何枚がベスト?刃数の選定はここをチェック   
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【エンドミル】刃数は何枚がベスト?刃数の選定はここをチェック

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ハイスと超硬

こんにちは、ドリル・エンドミルなど切削工具の再研磨をしているツールリメイクです。

 

エンドミルの選定って、カタログだけ見ていてもなかなか難しいですよね。

「エンドミルって刃数が変わると何が違うの?」

「溝加工をするには何枚刃のエンドミルがいいの?」

「硬い材料を削るんだけど、最適なのは何枚刃?」

というような疑問をお持ちの方のために、エンドミルの刃数について詳しく解説していきます。

エンドミルの選定をしっかりできるようになりたい方は、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。

 

エンドミルとは

エンドミルとは、金属を削るために使われる工具です。

穴あけしかできないドリルとは違い、エンドミルの場合は、金属を複雑な形状に削り出すことができます。

エンドミルには、様々な形状のものが販売されており、削る金属の種類や加工の用途によって、形状や材質、そしてコーティングが異なります。

快適で高効率な加工には、最適なエンドミルを選択しなければなりません。

今回は、エンドミルを構成する重要な要素の1つである「刃数」について詳しく解説していきましょう。

 

エンドミルの刃数

エンドミルの刃数には、様々な種類があります。

エンドミルの刃数は、「2枚刃」や「4枚刃」などの偶数のものが一般的でしたが、近年では「3枚刃」や「5枚刃」などの奇数のエンドミルも珍しくなくなってきました。

刃数が異なると、下記のような性能に大きな差が出てきます。

・切り屑排出性能

・エンドミルの剛性

・刃物のビビリ耐性

ですので、これらの性能差をよく理解した上で、エンドミルの刃数を選択する必要があります。

これらの性能について、詳しく解説していきましょう。

 

エンドミルの刃数と切り屑排出性能

一般的に、エンドミルの刃数が少ないと、切り屑排出の性能が高くなります。

なぜなら、刃数が少ないと、エンドミルのチップポケットが大きく取れるからです。

これは、エンドミルの断面図を見れば一目瞭然です。

※エンドミルの断面図

チップポケットは2枚刃が最も大きく、刃数が多くなればなるほど、チップポケットは小さくなってしまいます。

そのため、2枚刃のエンドミルは、切り屑の排出性が必要とされる溝加工に用いられます。

一方で、刃数の多いエンドミルを溝加工で使用してしまうと、切り屑がチップポケットに詰まってしまい良好な切削加工はできないでしょう。

ですので、刃数の多いエンドミルは、側面加工に用いるのが基本です。

 

エンドミルの刃数と剛性

エンドミルの刃数が少なければ、チップポケットが大きく取れることがわかりました。

一方で、チップポケットの面積が大きいと、エンドミルの面積が狭くなってしまいます。

エンドミルの面積が小さくなると剛性が落ちてしまって、エンドミルがたわみ、精度不良や切削面の荒れが出てくるのです。

 

ですので、切削精度を求める場合や切削面の面粗度を求める場合は、刃数の多いエンドミルを選択したほうがいいでしょう。

ただし、刃数が多すぎるエンドミルの場合は、切削抵抗が高くなってしまうので、機械の剛性などもあわせて検討する必要があります。

 

また、切削する材料が硬い場合は、4枚刃以上の多枚刃がよく用いられます。

なぜなら、高硬度の材料を切削する場合は、エンドミルにビビりが出やすいため、エンドミルに剛性が必要だからです。

 

切削する材料の硬さや、必要とされる精度、機械剛性などのバランスを見て、刃数を選択する必要があります。

 

奇数刃のエンドミルの特徴

切り屑排出性と剛性が刃数によって変わってくるということがわかりました。

では、偶数刃と奇数刃にはどういった違いがあるのでしょうか?

 

一般的に、奇数刃のエンドミルは、刃が対角線上にないため、ビビりが発生しにくいとされています。

そのため、ビビりの発生しやすい加工に用いられることが多いですが、弱点もあります。

それは、エンドミルの径が測りにくいという点です。

 

偶数刃であれば、対角線上に刃があるので、ノギスで径を測定できますが、奇数刃の場合はノギスでは径を測定できません。

そのため、エンドミルの径を測って、加工の微調整を行う場合に、特別な測定器具を使う必要が出てきます。

計測設備がない状態では、奇数刃の運用は難しいでしょう。

 

エンドミルの刃数と切削性能

ここまで紹介してきた性能をまとめると下記の表のような形になります。

 

2枚刃 3枚刃 4枚刃 多枚刃
メリット 切り屑排出性が高い

切削抵抗が小さい

切り屑排出性が高い 剛性が高い 剛性が高い

刃の耐久性が高い

デメリット 剛性が低い 外径が測定しにくい 切り屑排出性が悪い 切り屑排出性が悪い

 

深い溝加工を行う場合は、2枚刃のエンドミルを使うといいでしょう。

側面加工で精度が必要な場合は、4枚刃のエンドミルが最適です。

切り屑排出性と、ビビりの抑制両方が必要な場合は3枚刃を選択するのがベストです。

被削材の硬度が高い場合は、多枚刃のエンドミルを選択するとトラブルが少なくなるでしょう。

 

エンドミル選定は刃数以外も重要!総合的に考えよう

ここまで、エンドミルの刃数についてお伝えしてきましたが、エンドミルを構成する要素は、刃数だけではありません。

ですので、エンドミルの材質や、コーティング、そして、形状など、様々な要素を総合してエンドミルを選定する必要があります。

これらの点について、全てを理解する必要はありませんが、エンドミルの特性について詳しければ詳しいほど、より効率のいい加工が行えるでしょう。

興味があれば、エンドミルの知識を深めてみてください。

 

エンドミルの再研磨はツールリメイクにおまかせ

ツールリメイクでは、再研磨を専門にしており、お持ちの工具にピッタリの再研磨方法をご提案することが可能です。

ですので、エンドミルだけでなく様々な工具を再研磨可能ですので、刃物の切れ味で困っているのであれば、ぜひ一度ご相談くださいね。

 

ツールリメイクではスクエアエンドミルの再研磨はもちろんのこと、ドリルやエンドミルのレンタルサービスも行っております。

詳しくは、下記の「現場を変える、切削工具レンタルサービス。」をご覧ください。

現場を変える、切削工具レンタルサービス。

ツールリメイクでは、これまで切削工具を使う現場で起こっていた「ちょっとだけ、すぐに使いたい!」という課題を解決すべく、切削工具のレンタルサービス「カシコ」を開始致しました。「カシコ」という名前は「貸し工具」と「賢い」に由来し、成果を上げている数多くの現場で使用され始めております。

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